ネガティブな感情は悪いもの?

仕事に行き詰って考え事をしていたり、落ち込んでいる時、こんなことを言われたことはないですか?

そんな暗い顔してたらダメじゃない!

もっとポジティブに考えなきゃ!

こんなことをいわれたら、悩むこと、落ち込むことがダメだと思い込むようになってしまうかもしれません。

人前では無理をしてでも明るく振る舞い、自分の本心をいえなくなってしまうかもしれません。

でもネガティブな感情は本当に悪いものでしょうか。

不安、悲しみ、イライラといったネガティブな感情を抱えると、身体が重くなったり、集中力が低下したりするので厄介ではあります。

しかし、ネガティブな感情自体は悪いものではありません。

「ネガティブな感情自体は」というのは、感情自体は自然に発生するものなので善も悪もありません。

その感情に巻き込まれて身動きがとれなくなってしまうと、自分にとって不快なものになってしまうので、ネガティブな感情自体が悪いものと思われてしまいがちです。

でも、そんなネガティブな感情にも多くのプラスの面があります。

  • 不安=危機回避
  • 悔しさ=頑張ろうというモチベーションになる
  • 怒り=自分が求めているもの、望んでいるものがわかる。手がかりになる
  • 焦り=何かしらの行動を促す

ある心理学者によると、ネガティブな感情は、感情を認識することで、良い方向へと変えていく手助けになるため、多くの心理学者がネガティブな感情の利点を認識し始めているそうです。

また、ポジティブ思考だけの人よりも、ネガティブな思考も抱く人のほうが、健康的であることまでわかってきているようです。

ポジティブな感情は現状維持、ネガティブな感情は変化を促す

たとえば、

人けのない夜道を歩いている時、後ろから足音がきこえて不安になると、早足で逃げることができます。

最近は何があるかわからない世の中です。小さなことでも異変を察知して不安を感じることができると、犯罪に巻き込まれたりする危険を回避することができます。

仕事で、同僚が評価されているのをみて悔しいと思うと、それ以上に認められようとして努力することができます。

ルールを守らない人をみて怒りを感じると、自分の中に「ルールは守らなければいけない」という固執した考えがあることに気づくかもしれません。

気づいたら、自分の固執した考えを緩めることができます。

するべきことがあるのになかなか進まず、周りがどんどん進んでいるようにみえると、焦りを感じて、手あたり次第情報を集めたり、なんでもいいからできることをするという行動につなげることができます。

このように、ネガティブな感情は新たな行動や気づきを促します

それに対して、ポジティブな感情は自分にとっては快ではありますが、現状維持の側面が大きいものです。

うまくいっているときは、なにかを変えようとは思いませんね。

ネガティブな感情は、思考や行動の変化のきっかけになるものといえるでしょう。

まとめ

ネガティブな感情のプラスの面についてお伝えしました。

ネガティブな感情自体は悪いものではなく、大事なのはそれをどう扱うかの問題です。

良いものにするのか悪いものにするのかは自分次第です。

不快な感情から目を逸らさずに向き合うことができれば、その感情を軽減させるために必要な現実的な解決策が見えて、前向きに取り組むことができるようになりますね。

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