【アダルトチルドレン】親からの「〇〇してはダメ」に縛られていませんか?

こんにちは、心理カウンセラーの東条直子です。

カウンセリングの中で、イメージワークを使うことがあります。

イメージを使うメリットは、過去も未来も扱えますし、想像の中でのことなので誰かを傷つけることがありませんし、お金もかからないということで、かなり自由度が高いものです。

なので、イメージの中では怒りや負の感情を相手にぶつけても問題ありません。
自分の苦手としている人が、恥ずかしい思いをしている場面が浮かんできても問題ありません。

そこまでの強い気持ちが自分の中にたまっているということですし、そうすることで抑圧していた感情が解放されてすっきりする場合もあります。

でも、そういう否定的な場面が浮かんでくると、すぐに打ち消そうとする人がいます。

理由を聞くと、親から、「人を傷つけてはダメ」「人のことを馬鹿にしてはダメ」と言われて育ったといいます。40代、50代、60代の親から離れて生活している方でも、何十年も前に親から言われた禁止に縛られています。

それによって生きづらさを感じられているのですが、その考えを手放すことができないのです。
「なにがなんでも手放したくない!」という場合は、それでいいのですが、生きづらさの原因になっている考えを手放したいのに手放せない、という場合は、どうしたらいいのでしょうか。

なぜダメなのか、メリット・デメリットを考える

生きづらさの原因になっている「〇〇してはダメ」という考えを手放したいのに、手放せない!という場合は、なぜダメなのかを考えてみてください。

そこにはちゃんとした理由がある場合もありますが、社会ではそれが望ましいといわれているからという理由だけの場合もあります。

「人を傷つけてはダメ」「人を馬鹿にしてはダメ」「人に迷惑をかけてはダメ」

どれも確かにそうだと思ってしまう考えですが、なぜダメなのかについては特別な理由がない場合がほとんどです。まずは、その理由を考えてみましょう。

また、その考えを維持しているメリットもあると思いますが、同時にデメリットもあるはずです。

具体的には、人を傷つけないので、やさしくて友達思い、人が寄ってくる、慕われる、というメリットがあるでしょう。同時にデメリットとしては、ノーと言えない、嫌でも人に合わせてしまう、自分のペースが守れない、などが考えられます。

そういった社会的に望ましいこと、親自身の考えを忠実に守っている自分以外の人たちを観察してみることで、客観的なデメリットがみえてくるということもあるでしょう。

背景がわかれば、納得して手放せる

親から言われた禁止に納得できる理由がない、メリット・デメリットがあるとわかれば、納得して手放すことができるかもしれません。

特にメリットよりもデメリットの方がうわまわっていると思えば、手放すことを選択するようになります。

無理になくそう、解放されようとして、その考えを否定すると、逆にどんどん強くなっていきます。

「本当にそうなのかな?」「本当に正しいのかな?」と疑ってみて、同じような考えをもっている人たちを観察してみたり、その考えをもっているとどんな時にいいのか、どんな時にしんどくなるのかを考えてみると、自分で納得しながら、自然に手放すことができます。

人は、自分で納得すると自然に変わっていきます。

「母親はやさしい人だけど適応するのが難しい人です」

「〇〇してはいけない」という社会的に望ましいとされる考えや、自分なりの考えを押し付けていた親が、実際にその考えをもっていて、幸せそうだったのかを聞いてみると、そうでもないことも多いです。

例えば、あるクライアントさんの言葉です。
「母親はやさしい人だけど、適応するのが難しい人です」

人を傷つけない、こころがきれいなお母さんであったようですが、うつ病を患っているとのことでした。また、お母さんの兄弟5人とも心がきれいな人たちばかりだけど、みんな精神疾患があったり、ひきこもりになっているという話でした。

いい子でいたり、やさしい人であることは悪いことではありません。

でも世の中には平気で人を傷つけたり、馬鹿にしたり、迷惑をかける人がいます。やさしい人たちは、そんな人たちに利用されたり、振り回されたりしてしまう危険性があります。

そんなときでも、「人を傷つけてはダメ」という言いつけを守っていたら、相手に振り回されて、自分を守ることができません。暴力で身を守るということではなく、「いや!」「やめて!」「あなたのことが嫌い!」と言ったり、イメージの中で相手を遠ざけるという守り方もあります。

自分を守るためには人を傷つけてしまうことはありますし、イメージの中で相手に言いたい放題いうことも自由なのです。

まとめ

親からの「〇〇してはダメ」という言葉に縛られている場合の解決方法についてお伝えしました。

ポイントは、無理に解放しようとする必要はなく、なぜそれが必要なのか、その考えをもっているメリットデメリットを考えること、そして、その考えをもち続ける必要がないと判断した場合は、納得して手放していけばいいということです。

いいことも、悪いことも、親から言われた言葉が自分の中に入っているということは当然あることです。その考えをもっていてうまくいっているときはいいですが、何か行き詰ったときは、それを当然のこととして、何も疑わずに持ち続けるのではなく、本当に正しいのか、必要なのかを考えていく習慣をつけると良さそうですね。

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