こんにちは、心理カウンセラーの東条直子です。
一般的にカウンセラーは傾聴、共感の姿勢でクライアントさんの話をききます。
誰でも、自分の話を否定しないでじっくりと聞いてもらうと、どんな悩みを抱えていても気持ちがスッキリとします。自分に関心があるという姿勢を示してくれるだけでも安心感を感じるものです。
安心感を感じてもやもやが解消されると、人は自然にやる気が高まり、意欲的になり、行動面でも多くの変化があらわれてきます。
それなりに経験を積んだカウンセラーであれば、初めてお会いしたクライアントさんの気持ちを1回でスッキリとさせることができます。
初回のカウンセリングで
「スッキリしました~!」「聞いてもらって整理できました」「自分が何をしたらいいのかわかりました!」とみなさんおっしゃられます。
話を聞いてもらって整理できると、出口の見えなかった問題に見通しがもてるようになります。人は見通しがもてない、対処できないと思うと混乱しますが、「なんとかなる」と思えると混乱はおさまります。
初回のカウンセリングだけでスッキリしましたと言われると、こちらとしては嬉しくなります。
でも、1回だけで満足してカウンセリングを受けなくなる人は少し心配になります。
なぜかというと、1回のカウンセリングでできることは話をきいてスッキリとさせることだけだからです。
その後も、不定期でストレスが溜まるとカウンセリングの予約を入れてスッキリとして、またストレスが溜まったときに予約を入れる…。
これも悪くはないのですが、根本的な改善にはなってないんです。
その理由と、根本的な改善につながる効果的な受け方についてお伝えしますね。
単発のカウンセリングはマッサージと同じ
マッサージを受けたことはありますか?
マッサージを受けようと思うのは、肩の凝り、腰の痛み、体のだるさなどを自覚したとき。自分ではどうしようもないので、マッサージにいって身体をほぐしてもらって、凝りや痛みを解消します。
マッサージを受けると、「あ~気持ちよかった~」という感じですね。施術中は寝てしまうこともあります。終わった後は、身体が軽くなり、幸せな気分になっています。
これでもう大丈夫!と思いきや…
数週間経つと再び肩の凝り、腰の痛み、体のだるさが…。そして、またマッサージを予約して、施術を受けてスッキリ!心も体もラクになります。でも数週間経つと、再び凝りが…。
これを繰り返します。ほぐしてもらうと一時的にはスッキリします。
でも、根本的な改善にはなっていないので、マッサージを受け続けないといけないんですね。
これは、実は、単発のカウンセリングにも同じような現象が起こります。
単発のカウンセリングでは、話を聞くだけになりがちです。
しんどかったこと、悲しかったこと、つらかったこと、腹の立ったことなど自分一人で抱えていたものを吐きだして聞いてもらうとスッキリとします。
でも家に帰って、いつもの日常生活を送っていると、またストレスが溜まってきます。これは抱えているものをおろしただけで、何も変わっていないからです。
聞いてくれるカウンセラーがいないと自分ではどうにもできないし、ストレスフルなことがなくならない限りカウンセラーが必要という、依存的な状態になってしまいます。
集中して受けると根本から改善する
では、私のカウンセリングでは何を目指しているのかというと、根本的な解決です。
最終的な目標は、クライアントさんが自分で解決できるスキルを身につけて、カウンセラーを必要としなくなることです。
私のカウンセリングは、話を聞くだけではなく、クライアントさん自身がストレスをコントロールして、日常生活を改善できるスキルを身につけることを目指しています。基本的には月1回のセッションを5回行い、以下のようなステップで問題解決を図ります。
①自分で自分を癒す土台作り
どんな自分も丸ごと受け入れて、うまくいく自分もうまくいかない自分もすべて受け入れられるようにしていきます。これによって自己肯定感が高まります。
②ストレス解消のスキル習得
イメージを使ったワークや呼吸法、リラクゼーションテクニックなど、ストレスを解消するためのスキルを習得します。
③対人関係がラクになるスキルの習得
コミュニケーションや時間管理など、日常生活で使えるスキルを習得します。これにより、ストレスの元となる状況を改善することができます。
これらのスキルを習得することで、クライアントさんはカウンセリングを終了した後も自分で対処する力を身につけることができ、ストレスが溜まりにくくなったり、ストレスがあっても自分で解決できるようになり、逆戻りを防ぐことができます。
悩み事を抱えている人のほぼすべての人が、何らかの悪循環におちいっていますが、スキルを習得すると、悪循環が善循環に変わり、すべてがうまくまわりだします。
周囲の負の影響を受けにくくなるので、どんな環境でも自分らしく生き生きと過ごせるようになります。その結果、まわりの人たちにもいい影響を与え、ますます善循環が加速することになります。
単発のカウンセリングではなく、人生を丸ごと変えるイメージで継続的なカウンセリングを受けると、根本から改善することができるんです。
自分を責める悪循環にはまっていたAさんが、善循環に変わられました!
教員をしている40代のAさん。
仕事は忙しいものの、感謝をされることも多く、やりがいを感じていたため、多忙さは苦になることはなくエネルギッシュに仕事をこなしていました。
しかし、同学年を担当している別のベテラン教員とそりが合わず、対人的なストレスを抱えていました。そのベテラン教員から指導の仕方を叱責されたことを機に、自分を責めるようになり、仕事にいけなくなり、休職されました。
休職中は仕事のことを考えないようにすることで十分休養することができました。
このまま順調に復帰するかと思いきや…数か月後に復帰が決まると、また自分を責める日々が続きました。
そこでAさんは、カウンセリングを受けることを決め、私のカウンセリングを受けられました。
学生時代は水泳でインターハイに出場するレベルの方で、なんでも100%の力で取り組まれてきた方でした。Aさんからは、誠実で、素直で、努力家な人柄が伝わってきました。
そんなAさんが調子を崩すきっかけとなったベテラン教員の話になると、うまく話せなくなり、いろんな感情で混乱しているようでした。静かに話を聞きながら、関係性や出来事とそれに対するAさんの思いを丁寧に聞いていくと、暗かった表情がだんだんと明るくなり、声にもハリがでてきました。
初回のカウンセリングが終わる頃には表情は晴れ晴れとして、「やっぱり心理士の先生ってすごいですね!なんで自分を責めてたのかわからないです(笑)」と言われ、次の予約はされませんでした。
私としてはAさんのスッキリとした表情をみて嬉しい気持ちはありましたが、ここでやめてしまったらまた自分を責める悪循環に入ってしまうのではないかと心配しながらも、Aさんの気持ちを尊重して、次の予約は入れませんでした。
すると1か月後、やはり再度Aさんから予約が入りました。予約を入れた経緯をきくと、初回カウンセリング後はしばらくはスッキリとしていたものの、2週間ほど経った頃に仕事のことを考えだしてまた自分を責めるようになってしまったとのこと。
ここで、私から、カウンセリングは何回か続けた方がいいこと、一時的な軽減ではなく、ストレスをためない体質にしていくことが必要であることを説明し、Aさんは納得されました。
もともと頑張り屋のAさんなので、カウンセリングでお伝えしているスキルも積極的に取り入れられました。カウンセリングの中では、幼少期のお話や、苦手なベテラン教員から叱責されたときに、厳しい実父と重なって恐怖感がでていたことにも気づかれ、過去の傷つきを癒すワークにも取り組まれ、5回のカウンセリングで大きく変わられました。
その後は、間隔をあけて定期的にフォローしていますが、自分を責めることはなくなっています。苦手なベテラン教員から逃げることはできない状態で、苦手意識は変わっていませんが、以前のようにベテラン教員の言動に振り回されることは減り、自分のペースを保てています。
カウンセリングでお伝えしたスキルを毎日実践することで、根本から改善し、善循環な人生に入られました。
まとめ
単発のカウンセリングとマッサージは、一時的なスッキリ感は体験できますが、根本的な解決にはいたらないことをお伝えしました。
根本的な改善を求める場合は、集中して継続的なセッションを受ける必要があります。もちろんカウンセラーは全力でサポートします。
人生を変えたい、今のままではダメな気がする、という方はご連絡ください。
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カウンセリングは、カウンセラーとの相性が大事になります。
不安なこと、気になることなどございましたら、まずはお気軽にご相談ください。