こんにちは、心理カウンセラーの東条直子です。
今回のテーマは「断ち切れない負の連鎖」。
こんなことありませんか?
過干渉の親の言動に苦しみ、親からされた嫌なことは絶対に人にしないと強く思っていたのに、自分が結婚して、子どもができて、気づいたら、子どもに同じことをしていた。
子どもの頃にすることなすことすべて母親から口出しされ嫌な思いをしてきた自分が40代になり、母親が70代になったとき、自分が母親の行動にいちいち口出ししていることに気づいた。
親の行動を反面教師として必死で頑張ってきたのに、ふと気づいたら親と同じことをしていることに気づいてショックだったと話される方は何人もいます。
クライアントさんにとっては「なんで…?」と戸惑われることですが、実はこれはおかしなことではないんですね。
負の連鎖は、表面的な行動を変えると一見断ち切れたようにみえますが、実は根っこのところは断ち切れていないんです。負の連鎖が続いてしまう理由をお伝えしますね。
ストレスや疲労がたまると抑制は弱まる
お酒を飲んだ時を想像してみてください。
お酒をのむと、緊張感が緩みますね。いつも無表情で、真面目な人が、お酒をのむと人が変わったように陽気になったり、言ってはいけないことをいいだしたり…ということもあります。
人は、仕事や人間関係で「これはしてはいけない」「これを言ってはいけない」という何らかのルール、常識の中で生活しています。ほとんどの人には、それが当たり前のように習慣的な考えになっています。
それに対して、毒親に育てられた人は、親の言動を反面教師としているので「〇〇すべきではない!」「〇〇はしない!」という強い思いをもって自分の行動を律しています。理性で行動を変えているんですね。
それが、ストレスや疲労がたまると、飲酒をしたときと同じように自分を律する力が弱まってしまいます。だから、理性でおさえている力が弱まったとき、親から学んだ行動パターンがでてしまいやすくなります。
潜在意識の中にある信念
行動パターンと一緒に親から引き継ぐものがあります。
それは、外側に現れている行動の根っこにある、無意識の考え、信念、価値観です。
例えば、過干渉な母親は、「子どもをしっかり育てなければいけない」「子どもは何もわからないから親が教えてあげなければいけない」という信念、価値観をもっていることがあります。
根底にその信念をもっていると、子どもに細かく口出しをしたり、コントロールしようとしてしまいます。
親から子へは表面的な行動パターンだけではなくて、無意識の信念、価値観も受け継がれていきます。
なので、いざ自分が子育てをするときに、親からされて嫌だったことを意識的にしないようにしても、根底にある無意識の信念、価値観がかわっていないので、親とは別の形で過干渉となっていたり、親からされたことと同じように子どもや高齢の母親に口をだしてしまうということが起こってしまいます。
これが知らず知らずのうちに繰り返されてしまう理由です。
まとめ
どう思われましたでしょうか。
表面的な行動を変えると一見断ち切れたようにみえる負の連鎖。
実は根っこのところは断ち切れていない理由をお伝えしました。
「じゃあ、どうしたらいいの?」「一生断ち切れないの?」と不安になられた方もいらっしゃるかもしれませんね。
大丈夫です。まずは親の影響に気づくこと。それだけでも変わることがあります。
ひとりで気づいて改善することは難しいという方は、ぜひご相談ください。
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