こんにちは、心理カウンセラーの東条直子です。
「自責思考」と「他責思考」ってきいたことありますか?
「自責思考」とは、何かトラブルがおきた時に、その原因が自分にあると考えることを言います。「自責」とは自分を責める、自分の過ちを責めることで、自分に怒りが向いている状態のこと。
一方「他責思考」とは、トラブルの原因を自分以外に求める思考のことを言います。「他責」は、他人を責める、他人に責任を求めることで、他人に怒りが向いている状態です。
これは一見対立するように思えるかもしれませんが、実はどちらも大切なんです。
どちらも必要だけど、どちらかに偏りすぎると人との関係、心身の健康に不具合が起きるもの。
どちらの思考も生かし方次第で、自分の成長と人とのより良い関係につながります。
ということで、自責思考と他責思考の生かし方についてお伝えしますね。
負の感情を受けいれる
自責思考と他責思考を生かすには、負の感情を受け入れることです。
怒り、不安、悲しみといった負の感情をスルーしたり、否定することなく、感情の存在を認めて受け入れます。下の図を見てください。
【①他責×負の感情を受け入れない】
まず、相手にイライラ、不安して、相手を責めるときを想像してください。
イライラして感情にまかせると「ちょっと!〇〇してっていったでしょ!なんでわかってくれないの!?」
こんなふうに感情的に怒って相手を責めても相手は変わりません。相手が変わらないことに腹を立ててさらに責め立てる。もう負のループです。
【②他責×負の感情を受け入れる】
一方、腹が立っても、自分の中にイライラ、不安という感情があると気づいて、何を求めているのかを冷静に理解すると、「忙しいのにごめんね。〇〇をしてくれたらすごく助かるんだけど」と求めていることを具体的に伝えることができます。
相手がそれに応じるかどうかは相手次第ですが、感情的に伝えるよりも聞いてくれる可能性は高まります。相手との関係も悪くなりません。
【③自責×負の感情を受け入れない】
仕事の間違いを上司から指摘されたとき。
「しまった!やってしまった!」とほとんどの人が焦ったりプレッシャーを感じる場面です。
上司の評価も気になる場面です。
ここで自責思考が強く、焦りやプレッシャーを無視する人は、ミスを取り返そうとして上司の評価を求めてひたすら頑張ります。基準は上司の評価になっています。
【④自責×負の感情を受け入れる】
一方、「しまった!やってしまった!」と思っても、自分の焦りやプレッシャーに気づいて受け入れる人は、「そう思うのは当たり前」「ミスは仕方がない」と自分を許して切り替えていけます。
だから反省はしますが、感情をあとに引きずらないで、すぐに切り替えて自分の力を発揮できるのです。
負の感情を受け入れると関係は良くなり、成果がでる
相手に怒りや不安を感じる場合、自分の感情を素直に伝えたり、してほしいことを伝えることで関係が深まることがあります。「これぐらいわかって」と思っていても、相手は悪気なくわかっていない場合は多いです。だから怒りを感じても、それを伝えていくことで、お互いのことを理解するきっかけにもなるので関係を深めるうえでとても大切なことなんです。
自分に向けられた怒りは、反省につながることでもあるので大切なことです。後悔、悔しさ、恥ずかしさといった負の感情はしっかりと向き合うと、原動力になります。よい感じに「心に火がつく」ことってありますよね。この状態になると、集中力が高まり、目標に向かって進めるんです。
まとめ
自責思考と他責思考の生かし方について、図を使って説明しました。
負の感情を受け入れて、②と④の状態になれば、生かせているといえますよ。
負の感情を受け入れると、しなやかな心が育ちます。
そのしなやかな心が、良い循環を生み出して、理想の未来がどんどん近づいていきます。
だから、不安な時、しんどい時、つらい時、感情を否定しないで受け入れてみてください。
ひとりでは難しいという場合は、ご相談ください。
LINEでもカウンセリングについてのお問合せ・ご予約を受け付けています。
カウンセリングは、カウンセラーとの相性が大事になります。
不安なこと、気になることなどございましたら、まずはお気軽にご相談ください。